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「孤独:佐々木視点」 その時、私には「親友」がいた。そして、孤独ではなかった。今と違って それは、中3の冬の始め。枯葉の舞う、寒い寒い、今にも雪が降りそうな冷たい冷たい夕闇の中だった。 学習塾を同じくするクラスメートとの彼とはすぐに無二の親友となり、いっしょに学習塾に行く関係になった。その日は自転車が故障したので2人でバスに乗ることとなった。 彼には最近、不良にからまれた女子生徒を助ける、というイベントが何度か発生した。そして、助けた女子生徒達から「お礼」に食事をおごってもらうことがあった。 この人生最大のモテ期、が到来したのを気付いていないふりをしていると思われる彼は「彼女達とは誰とも深い関係にならなかったし、向こうもそれを望んでないのじゃないか?」と言っていたが、その度に私の機嫌は悪くなっていた。 とっくに日の暮れたバス停のそばで親友を待っていると。彼は女子生徒と肩を組んで歩いてきた。仲良良さそうな話し声が聞こえる。 「ねえ、彼女達とどうなった?」 「彼女達って、助けた女子生徒のことか?」 「当たり前じゃないの。デートしたり恋人になったりしなかったの?」 「お礼に2,3度おごってもらって。それだけだな」 「嘘つき!!嘘つき!!大嘘吐き!!」 「何を根拠にそんな失礼なことを言うんだよ」 「嘘つきと思ったから」 「あのなー」 その時の彼女は本当に彼が嘘をついていると思ったようだ。私もそうだが 「ところで、あんたどこの高校に行くの? あのねー、もし良かったら」 その時会話が途切れていなければ彼女は何を言っていたのだろうか。「同じ高校に行こう」、「友達になろう」それとも「彼女にしてくれ」? あんな女たらしに対して? 「遅かったな」 私は言った。怒っているのは彼にも判ったらしい。 「すまん。待たせた」 「それは良いのだが。もしかしてお邪魔だったかな?」 「そうじゃないのだが」 「私が不良にからまれている所を彼が助けてくれたのです。それで怪我をしたから私が肩を貸して」 「そうか」 私は言った。「またか」といったうんざりするような様子で 「ありがとう。もう腰は大丈夫だ」 彼と肩を組む女子生徒。制服から近所の中学の女生徒とわかる。私達とは違う中学の。近くで見ると彼女が美人ということが嫌というほど判る。 背は私と同じくらい。髪は長い。元気で明るく、付き合って飽きない感じの。スレンダーなのに胸は大きく。私が勝っているのは家庭的な感じだけか 彼と肩を組んだ彼女は悔しいくらいにお似合いで、、、 「今日はありがとう。それじゃ、さよなら」 と言って彼女は走り出した。 「おい、ちょと待て」 立ち止まる彼女。彼は言った。中途半端な優しさを持った言葉を 「帰りは気をつけて。また会えたら良いな」 アカンベーをして立ち去る彼女。走り去る彼女はまるで泣いているように思えた。 「感じの良い子じゃないか。彼女になってくれとは言わなかったのか?」 「馬鹿言え、そんなこと言うか。この傷も彼女がつけたものなんだぞ」 「君が何か彼女の気に障ることをしたのじゃないのかな」 「何が悪かったんだろうかなー」 その時は自覚していなかったが、彼女と同じように私も彼には怒っていた。今ならその原因もわかる 「しかし、彼女の方もまんざらじゃないように見えたが」 「彼女は喧嘩も強いし、不良から助けてくれたことを何とも思ってないらしい。お前の勘違いだよ」 「そうかね」 結局彼は彼女の名前も聞かなかったらしい。 『いつか彼女に彼を取られる』という予感は、今思い出すからこそ存在したかのように感じるのだろうか その後、彼女を見たことが何度もあった。彼女の方は私には気付かなかった。彼女の方は私を覚えていないと思われた。私の方も彼女が有名な変人であることを知らなかったが。 次の年の5月までは、彼女はあの日の笑顔が嘘のようにいつも不機嫌そうだった。しかし、6月以降に見た彼女は真夏の太陽のように明るかった。あの日の何倍も。無邪気に笑う彼女はこの世の全ての男性を恋に落とすような魔力を持っていた、かもしれない 彼女がこれほど急激に変化したその理由が私には判らなかった。もしかしたら、判っていて気付かないふりをしていたかったのかもしれない。彼女の高校の制服姿は何度か見たので、それだけで理由が想像できてもおかしくはなかったのに。 彼との残りの中学生活は楽しかった。一度は2人きりで旅行に行った。日帰りだったが しかし、時の流れは否応なく現実を運んでくる―――我々は、卒業式を迎えた。 「これでお別れだね、キョン。でも、たまには僕のことを思い出してくれよ。 忘れ去られてしまっては、いくら僕でも寂しくなるというものだ。覚えておいてくれ」 また連絡してくれ、とは言わなかった。 彼と同じ高校に行けばその後も「親友」の関係を続けることができる可能性は高かったと思う。また、彼に(その時は私自身も自覚していなかった)自分の思いを伝えることができれば「親友」以上の関係になれたのかもしれない。 しかし、私はどちらもしなかった。それは、私が臆病だったからであろうか。親に「あんな馬鹿者と付き合うな」と言われていたためであろうか、それともあの日のことを拗ねていたからであろうか? 私は彼と別れて県内でも有数の進学校に入った。 新しい友達に囲まれたが、心には虚無感がただよっていた。 桜が散り、梅雨が明けた。彼からの連絡は来ていない。風の噂では彼は県内でも有名な変人と同好会を作ったらしい。 進学校は短い夏休みに入る。私が電話した時、彼は旅行に行っていた。 夏休みの終わり。連絡は無い。街で見かけた彼は学友達とうれしそうに遊んでいた。 残暑が終わり、木の葉が色付く頃。まだ連絡は来ていない。彼は映画を作ったらしい。 そして、彼女と会ってちょうど一年。冷たい雨が枯葉を濡らしていたあの日。 私はいつものように市内の進学塾に向かっていた。彼に連絡入れようかと考えていた時。ある光景が目に入った。 彼と、あの時の彼女がひとつの傘に収まって歩いて行った。明るく活発な彼女、一年前のあの時のように、いや、あれ以上に楽しげに。 彼と彼女がいっしょにいるのを見たのはこれで2回目だった。 ここで、一年前と同じように彼に話しかけることができれば、未来は変わったかもしれない。だが、できなかった。 ふたりが私に気付くことはなかった。彼らが去って、私はしばらく呆然と立ち尽くした後――― 私は何事もなかったかのように歩き始めた。歩幅を乱して。 私の脳裏に、教室での会話、夕焼けの自転車、星空のバス停、陽だまりの校庭、炎天下のプールといった光景が断片的にフラッシュバックし、現れては消えていった。 冷たい氷雨が肌を刺す。あれ、傘はどうしたんだっけ? …よく分からない。 その晩、私は自室で号泣した。彼にとって今や彼女はかけがえの無い「恋人」で、今の私などどうでも良いことがわかったから。 私は一人が寂しかった。 私は風邪をこじらせ肺炎を合併して入院した。彼は見舞いに来なかった。その後彼が入院したと聞いた時も、私は見舞いに行かなかった。 何故?行っても無駄だと思ったから? でも、本当に無駄だったのか? もっと早くに勇気を出せば彼を失わずにすんだのかもしれない。いや、今でも可能性はゼロではないのかも。 一年前のあの冬の日、いや、あの一年間。私には「親友」がいた。 今は違う。今は「親友」と呼べる友も「恋人」と呼べる男性もいない。 今でも表面的な付き合いの友人、知人は数多くいるが、「親友」と呼べるものは中学時代の彼が最後だ。 孤独にふるえる夜、私は時々思う。 今後彼のような「親友」に巡り会えることがあるのだろうか。 それとも、勇気を出せば、彼女から彼を取り返すことができるだろうか。 (完) 「しかし、別々に書いたはずなのに題名も同じなら中身も同じ。構成まで同じ。2人のどちらかが嘘をついていたり記憶違いをしている形跡もない」 「同じ人を好きになるなんて双子の姉妹みたい」 「そして能力も同じで鍵も同じ」 「えー、長門さん。そうなのですか?涼宮さんと同じ能力なのですか?」 「能力については不確定」 俺が部室に入ると、超能力者が深刻な顔で宇宙人と未来人相手に討論会のようなものをしていた。 「どうした古泉。深刻な顔をして」 「中学時代の国木田さんの友人。あなたの友人でもある方が国木田さんを通して会誌の原稿を送ってきたのですが」 「会誌はもう製本するので、悪いけど完全に手遅れだ」 「それでは、印刷して付録として会誌に挟むのはどうですか」 「よせ面倒だ。それでなくてもいっぱいいっぱいなのに」 「でもせっかく書いてくれたのですから」 「来年に回せば良いと思うが。先方には間に合わなかったことを断って、会誌の一つでも送っておけば良いと思う。」 「しかし、原稿の中身が非常に興味深いので、あなたも読むべきだと思いますが」 「もう原稿はうんざりだ。それより仕事があるから行ってくる」 「キョン君ひどいですね。元恋人なのにあんな扱いして。私が彼女なら殴っているところですよ」 「僕だってそうですよ」 「私も」 「長門さんもですか。とにかく、この原稿は来年まで涼宮さんの目の届かない所に置いておきましょう」 (終わり) 後日談: 「キョン、殴って良いか?」 「何だ谷口どうしたんだよ急に」 「この原稿見てからずっとこうなんだよ。僕もキョンは一度殴られた方が良いと思うよ」 国木田まで、どうしたんだよー
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短編・キョン 1
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トップページ >SS > 短編 Part28 28-931「再会の再開、際会」 28-922「917に捧ぐ」 28-912「佐々木の難問」 28-892「いやさされたよ」 28-840「鬼娘のコスプレ」 28-757「キョンの嫁は誰だ」 28-730「谷口」 28-668「誘蛾灯」 28-647「札幌テレビ塔」 28-619「愛は真心、恋は――」 28-610「ポツダム? いいえそれは脱ダムです」 28-606「影響力」 28-534「佐々木さんの、子猫の目の甘い日々5 雪の面影、なぞるように、の巻」 28-481「団長を野球○に誘おうにょろーん」 28-462「パントマイム」 28-442「角川スニーカー文庫重役会」 28-409「バカップル」 28-393「こういを漢字で書くと」 28-368「佐々木の演説」 28-351「バレンタイン」 28-315「中学校の昼休みのこと」 28-308「お酒は飲んでも呑まれるな」 28-246「耳かき」 28-236「フラグを立てよう」 28-200「キョンのSOS団日誌にょろーん」 28-188「谷口佐々木」 28-172「睡眠学習だよ佐々木さん」 28-152「佐々木さんと病院へ行こう」 28-142「佐々木さんのしりとり、或いはプラネテス最終回の巻」 28-91「サクラサク」 28-83「センター試験」 28-79「舞姫」 28-78「やっとセンターの会場に着いた」 28-39「今日はセンターなので早く寝なければと思いつつ、ssを書いてしまった。←寝なさい」 28-31「白い液体」
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アニメ スタッフ-さ行 名前:佐々木 忍 よみ:ささき しのぶ 助監督 2012 TV - エリアの騎士 アニメ スタッフ-さ行
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_,..--――‐-、 .. . . ´ . . . . . . . . . . . . . . . . . .`. .. / . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ` .、 / . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .ヽ / . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ', l . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .i | . . . . . . . . . . . . .,i . . ハ . . . . . i . . . . 、 . . . . . . . l l . . . . . . . .i . . ./.l . .i . . . . .ハ . . . ハ . . . . . . l l . . . . . . . l . / l . l i . . / | . .r 、 . i . . ! l .i^i . . . ハ/_ ヽ! l ./ !( ヽ \l . . .' l l l . . .i ' _  ̄ ´ ! ^ー‐'´\ \` 、 !ハ ヽ .l `ー‐' `‐-‐' \ \ \ ゝ j . l i r‐― - 、ヽ. ヽ _/ヽ l !. ` ー,-、 `` 、 .... . ´ / . . .i`!、 '. '.、‐ \ ヽ ..... . ´ . . . . / . . . l ヾ 、 r‐--っ /! . . ヽ . `ヽ ', .... . ´ . . . . . . . . ./ . . . . . l \ヽ、. ̄ / l . . . . ヽ . . .ヽ i .... . ´ . . . . . . . . . . . . / . . . . . . .l 〉‐、ー_.´〈 l . . . . . . . ', . . . ! !-、 / . . . . . . . . . . . . . . . . . .ヽ . . . . /l. ∧ ハ. l\ . . . . / . . /`ー―‐´ . . ', キョン子の兄で警察官 失踪したキョン子を探すため行方不明事件を捜査していた所 現代に帰還したやる夫と係わる事になった その後玉突き衝突に巻き込まれた所をやる夫に助けられる等の経験を経て 彼が行方不明者を帰そうとしている事を確信する 現在は永琳の部下としてやる夫の現代での活動の隠蔽や手助けの為に奔走しているようだ
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基本データ 佐々木千枝 SASAKI CHIE ささきちえ 属性 クール 年齢 11歳 誕生日 6月7日 星座 双子座 血液型 AB型 身長 139cm 体重 33kg B/W/H 73/49/73 利き手 左 出身地 富山 趣味 裁縫 CV 今井麻夏 大喜利的概要 普通に書いても面白くないのでユーモラスに! 過去の出題 問1 こんな感じで 解決シンデレラ 問1 こんな感じで シンデレラの武道会 第1回 予選敗退 第2回 予選敗退 第3回 予選敗退 第4回 このページのタグ一覧 アイドル項目 佐々木千枝
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「キョン!お手!」 「わんっ」 何で俺が、こんなことをしているのかと、 「そのままおかわり!」 「くーん?」 思われそうなのでキッパリ言っておく。 これは断じて俺ではない。ハルヒが勝手に考え付いたことである。 「やっぱりバカキョンはバカキョンね! お手のおかわりも出来ないのに世界制覇なんて出来ないわよ!」 ハルヒ、それは何の世界制覇なんだ?ブリーダーコンテストとか言うやつか? 俺はよくわからんぞ、ああいうの。 「お手っ!おかわり!」 「わんっ?」 「あー、もう!ダメダメ!」 ダメって言われてもなあ・・・困ったもんだ。 とりあえず、読者の皆さんに何故今このような状況なのか説明したいと思う。 それは昨日の部活のときのことだ。 放課後、部室に行くと珍しくハルヒが長テーブル席に座っているではないか。 そしてうーん、とか んー?とか唸っている。 「キョ、キョン!来てたの?どどど、どうしたの?」 おまえこそどうした。こんなところでんーんー唸って。 「あ、ああー。聞いてくれる?私ペットをね、飼い始めたんだけど・・・」 猫か?シャミセンの相手にいいんじゃないか? 「猫じゃないの。犬よ、犬! 阪中さん、いたでしょ?あの子の犬見てて、私も飼いたいな・・・って思ったのよ。」 で、飼い始めたのか。 「そう。阪中さんちみたいな、高級犬じゃないけどね。」 名前、なんて言うんだ?やっぱ主人に似て獰猛なのか? 「な、名前?まだ決めてないわよ!それに獰猛じゃないと思うわ!まだちっちゃいし・・・ だ、団員の誰かにね、名前は決めてもらおうかと思ってたけど、面倒だからあんたで良いわ!」 そんなんでいいのか?俺ネーミングセンスないぞ? 「いいわ、あんたが決めて。」 ポチとkゴフッ 俺の腹に強烈なパンチがお見舞いされた。あっぶねえ、あやうく昼飯リバースするところだった。 「このバカキョン!そんなありきたりなのダメよ!ダメダメ!!」 じゃあ・・・ハチkアベシッ 「だーかーっらーっ!!それもありきたりよ!!」 なら、その犬を実際に見て決めたい、うちに連れて来てくれないか? 「は?そんな面倒なことする暇があったら散歩とかしつけしてるわ!」 じゃあ決めてやらん。 「え、ええっ、あ、あんたが決めないと死刑よ!死刑!」 死刑は嫌だが顔も見ずに名前をつけるのはもっとどうかと思うぞ? ちゃんと考えてやるから、な?いいだろ。 「わ、わかったわよ!そこまで言うなら行くわよ!もう!」 さて、どんな名前にしてやろうかね。あいつのことだ、変な眉毛犬だったりしそうだな。 そうだったら、芋眉毛とか・・・いかん、あれ思い出してしまった。 「じゃあ、あとであんたんち行くからちゃんと居なさいよ?」 へーへー、わかってますよ。特に用事もないから今日はずっと家に居るつもりだ。 どんな犬を連れてくるのかね、楽しみだ。 「キョンくんおかえりー!」 むおっ。妹よ、いくら家の中だからってへそ出しながら歩くんじゃありません。 「あっ、みちゃだめっ。てへっ♪」 わざとか、わざとなんだな・・・ 「っと、妹よ。今日はハルヒが来るからシャミセンと自分の部屋で遊んでなさい。」 「えー。わたしもはるにゃんと遊びたいよーっ!だめー?」 俺の腕に捕まってばたばたするんじゃない、痛いから、いたっ、いたいって。 「今日はちょっと決めなきゃいけないことがあるらしいからダメだ。」 「でもでもでもー。」 一応こうでもしてシャミセンを避難させておかないともし獰猛だったときに困るからな。 ピーンポーン。 む、もう来たのか。早いな。ほら、シャミセンと行った行った。 「むーっ。」 「ちょっと、キョン?早くあけなさい!」 「わんっ、わんっ」 はいよ、今開けるから待ってくれ。 「こら、ほえないの!」 ほお、柴犬か。日本系の犬も可愛いもんだな。 「でしょ?で、どうすんの?名前。」 いけない、考えなくては。どうする・・・? 「んー、とりあえず俺の部屋に行こう」 「もしかしてあんた、浮かばないとか?」 げっ、やっぱり鋭い・・・何か話題を振ってごまかそう。 「とっ、ところで何でそいつにしたんだ?」 するとハルヒは少しうつむき、 「あ、あんたにちょっと似てるかなー、何て思ったのよ。ちょっとよちょっと。」 へ?俺に似てる? 「ほら、このやる気のない目とか・・・ってあんたは私になな、何を言わせてるの!」 なんでこいつは耳が赤くなってるんだ?風邪でも引いたんだろうか・・・ 「お前、風邪引いてるのか?耳、赤いぞ」 「かか風なんてひひ、引いてないわよ!!耳が赤いのも気のせい!!あっ!そうだ!」 ん?どうした。 「キョン、悪いけど今、名前決めたわ!」 おおい、それじゃうちに来た意味がないじゃないか。まあいい、どんな名前だ? 「それでは発表します・・・!!」 なぜか思わずごくっとつばを飲んでしまった。しかしこのことを後悔すべきだったな。 なぜならハルヒは呆れるような名前をつけやがった。その犬の名前は、 「キョン2号です!!」 ここ、笑うところ? 「・・・・・・・・・」 「な、なによ!」 「それはマジで言ってるのか?」 「マジよ、大マジ!すっごいマジ!!」 何で俺のあだ名なんだ、しかも2号って・・・ 「あんたに似てるし、1号はあんただからよ」 「・・・そんなんでいいのか?」 「いいのっ、私がつけたんだから文句言わないでよね!」 と、ここで回想は終わりである。 「やっぱあんたにクリソツよね!おかわりも出来ないなんて!」 クリソツってあんたはいつの人間だ。それに俺は犬じゃないからお手すらしないぞ。 まあ、朝比奈さんに言われたらしちゃうかもしれないが・・・ 「今度の市内パトロールまでに芸を仕込まなきゃね!」 またパトロールするのか。ちょっと久しぶりだな。 「そ。そこで他の団員にお披露目するのよ! このバカキョンをあんたより忠実ないい子にしつけてやるんだから!」 なんだそりゃ、それじゃ俺がまるで犬よりしつけが悪いようじゃないか。 「似たようなもんよ。」 そりゃひどいぜ、まったく・・・ 「でも・・・そんなところが好きかな。あ、い、いまのあんたに言ったわけじゃないから!」 ぼそぼそ言われたので余り分からなかったが、今なんて・・・ 「気にしちゃダメよ!気にしたら死刑と罰金だから!」 やれやれ・・・死刑も罰金も嫌だぜ。俺も財布もまだ生きていたいからな。 ま、そんな団長さんが大好きだぜ、俺も。
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長門は全裸のキョンを縄で縛り上げていた キョン「長門・・・限界だ早くしてくれ」 長門「・・・こんな状況でもあなたは海綿体に血を集めてる」 キョン「長門・・・頼む、俺を弄ってくれ」 長門「・・・猿以下」 侮蔑を含んだ目でキョンに近づく長門 長門「・・・足で十分」 そいうと長門はキョンのイチモツを足でいじりはじめた キョン「う・・・あ・・・長門、ながとぉ!!」 長門「・・・うるさい」 長門はあまっていたロープでキョンの根元をしばりあげる キョン「つぅっ!!」 長門「・・・これで簡単に射精できない」 そういうと長門はキョンのそれを口に含む キョン「うあっ!!最高だ!長門!!」 キョンのそれは縛られた状態でも膨張し、逝く寸前まで達していた それを察知したかのように長門は口を離す 長門「・・・すぐには射精させない。私の自由意志に従わせる」 キョン「うあ・・・こんなのありかよ・・・」 長門「・・・あなたの意見は問題ではない」 長門「・・・汚物ね」 そういいながら長門はキョンのそれを指ではじく キョン「っつ!!」 長門「・・・これでもまだ硬度を保っている。馬鹿な生き物」 そういうと長門はキョンの上にまたがった 長門「・・・私の性器に入れる。感謝しなさい」 キョン「うあっ!!締まる!!」 長門は腰を下ろし、キョンの肉棒を締め上げる キョン「うっ!あっ!くっ!」 長門「・・・縛られて、上で動かれるだけ。あなたには男のプライドが皆無」 キョン「それでもいいさっ!こんな快感はなかなか味わえん!うっ!」 長門「・・・けだもの」 そういいながら長門は腰を振りつづけた キョン「うあっ!!でるっ!!」 キョンは射精を迎える寸前だった、 しかし、長門はキョンの根元を縛っているロープをさらに強く引っ張った キョン「つっ!いてててて!」 長門「・・・好きにイかせないと言った」 そういうと長門はゆっくりと腰をあげ、キョンのモノを抜きさる 長門「手で十分・・・これでイって」 キョン「くうっ!ながとぉ!!」 長門の細い手でしごかれるキョンのそれは、すでに限界だった キョン「頼む、口で受け止めてくれ」 長門「・・・不許可。あなたの精子に私が触れることはない」 そういうと長門はキョンのそれをキョンの体のほうにぐっと押し曲げた キョン「くっ!あっ!イクッ!!」 だされた白濁液は、全てキョンの体にかかった 長門は冷ややかな目をキョンに向けるだけだった 長門「・・・醜悪」 キョン「長門・・・もっとしてくれ。もっと俺をぐちゃぐちゃに・・・」 長門「・・・哀れな存在。暫くそこで冷静になることを勧める」 そう言うとながとは、縛られたキョンに振り向きもしないまま部室を出た ハルヒ「王様ゲーム!!王様だーれだ!?」 長門「私・・・2番と4番は王様の足の指を舐める」 キョン「えっ!?俺・・・2番」 ハルヒ「ちょっと有希!?私4番なんだけど・・・」 長門「・・・早く」 キョン「えっ・・・!こっこうか?ピチャピチャ」 ハルヒ「んぐっ、あぐっ!有希どうしふぁっふぁの?」 長門「・・・次王様誰?・・・あ、また私」 ハルヒ「・・・。」 長門「1番と3番。王様にのアナルを舐めて掃除」 キョン「おっおい・・・!俺1番だけど・・・」 みくる「私3番・・・」 長門「3番は変更。古泉、やりなさい」 古泉「かしこまりました。キョン君、がんばりましょう」 キョン「おまえなぁ・・・」 キョン「おいおまえら!長門をいじめてんじゃねーぞ!」 女子A「なにあんた?彼氏?」 女子B「さすが長門さんね~、あんな地味なのと付き合ってるんだ~」 長門「・・・。」 長門のクラスの男子達に囲まれるキョン 男子A「長門の彼氏だって?じゃあこいつもいじめてやろうぜ」 男子B「いじめっつーか、ふくろだけどな」 ガンッ、バンッ、ズゴッ キョン「うわっ!つっ!!」 トv Z -‐z__ノ!_ . ,. ニ.V _,-─ ,==、、く` ,. /ァ ┴ ゞ !,.-`ニヽ、トl、 . , rュ. . {_ ヾ 、_カ-‐ ¨ ̄フヽ` | ,.、 、 ,ェr `iァ ^´ 〃 lヽ ミ ∧! .´ ゞ - ス. ゛=、、、、 _/ノf ~ r_;. Y /_, ゝァナ=ニ、 メノ ` ;. _ \,!ィ TV =ー-、_メ r、 ゙ ,ィl l. レト,ミ _/L `ヽ ._´ ;. ゞLレ \ `ー’,ィァト. ,. ~ ,. , ュ. `ヽニj/l |/ _ .. ,、 l !レ ,. `’ `´ ~ ~雪山症候群~ ハルヒ「あんた有希と何かあったでしょ?」 キョン「実は・・・長門に相談されていてな」 ハルヒ「相談!?なんであんたなのよ!」 キョン「まあ話を聞いてくれ」 ~中略~ ハルヒ「そう・・・なんだか有希らしいわね」 キョン「そうなんだよ・・・これは長門にはオフレコな、あくまで自分で解決させt」 ハルヒ「 嘘 だ ッ ! ! ! 」 キョン『(……そういえば)』 キョン『(なんか俺最近禿げてきてないか?)』 キョン『(確かに親父も禿げてるしな…)』 キョン『(遺伝…かなぁ)』 キョン『……』 長門『ニヤニヤ』 キョン『!!!??』 「やめ、て、くれ…」 気が付くと、頬を生暖かいものが伝っていた。 一瞬何なのかわからなかったが、指先で触れてみて、それが涙だという事に気が付いた。 あぁ馬鹿畜生。 …泣くなよ、俺。 余計に顔を上げられなくなってしまったじゃないか。 ぽたりと落ちる雫に 目ざとく気付いた国木田が 「あれ?泣いてるの?」と楽しげに声を掛けてきた。 「マジかよ。あのキョンが!?」 笑い声をあげる谷口が俺の脇腹を蹴飛ばす。 「…っッ!!」 込み上げる嘔吐感を必死で堪えると、後からじわじわと鈍い痛みが広がってきた。 信じたくなかった。 俺の髪を楽しそうに引っ張り上げる谷口も、 爽やかな笑顔で、耳を塞ぎたくなる様な言葉を吐く国木田も。 俺は、何かこの2人の気に障る様な事をしてしまったのだろうか。 嫌われるような事をしていたのだろうか。 俺は…俺は、俺は、おれは… …あぁ、そうだ…何も考えないようにしよう。 ダンゴムシのように丸くなった俺は只、思考を停止させる事に急いだ。 視界を閉ざして、痛覚から逃れるように。 悲しみを訴え、ざわつく心を誤魔化すように。 俺は、どこまで逃げれば良いんだろうね。 このまま消えてしまえれば良いのに。 ぼやけて滲む世界にそっと、別れを告げる意味の言葉を吐いた。 「for giveness and forget」 僕、プレゼントいらない。お父さんとお母さんが仲良くして欲しい。 パーティやってるんだけどさー。キョン、お前来ると寒いから来るなよ。 俺は納豆ご飯を食べる。納豆が好きなんだよ俺は。 クリスマスだから余計に美味いんだよ。 他人の幸せは妬まない。俺は楽しんでいる、無意識のうちに。 誰も、間違っていない。 子供の頃、中学生の頃、浪人生の頃、そして今年。 「保守」 キョン「いつから俺はアナルキャラになっちまったんだ・・・・・・」 朝比奈「えーっと・・・・・・ 大丈夫です!きっとかわいい彼女と・・・・・・ いろんな・・・ことができますよ!」 キョン「じゃあ朝比奈さん、そのいろんなことやりませんか」 朝比奈「それは勘弁」 さあて、今日も涼宮さんにコスプレされている美少女こと朝比奈みくるです。 今日はまたナース服なんです。 なんでもキョン君に改造手術をするらしく、長門さんがどこから持ってきたか分からないお薬でキョン君の動きを封じています。 あ、よく見ると“団長”から“超ドクター”になっています。 キョン「おい!ハルヒいったい何のつもりだ!?」 ハルヒ「キョン、喜びなさい!あなたを今から改造して、対宇宙人コンタクト用インターフェースにしてあげるわ」 あぁ、なんで古泉君も長門さんも止めてあげないんだろう。ここは、私でも何か役に立たないと… 「あ、あのぅ涼宮さん?キョン君がかわいそうですし、やめたほうg」ハルヒ ギロッ! 「ひぇぇ!?」 だめです、恐すぎます。ごめんなさいキョン君…。 キョン「ぐはぁーー、やめろ!やめてくれぇぇぇ~~!!」 ハ「前から思ってたんだけどあんた髪型ダサくない?」 キ「・・・・・」 ハ「妻夫木の髪型が延びたみたい」 ハルヒ「キョン、スキヤキするからお肉買ってきて!」 キョン「ハルヒ!そんなに肉が好きか!だがな、俺実はベジタリアンなんだ。肉なんかいらないだろ!」 ハルヒ「は!?あんた何言ってんの?肉がないスキヤキなんてルーがないカレーみたいなもんじゃない!!」 キョン「俺は野菜だけあれば十分だ。食いたい奴が買いに行けばいい!」 ハルヒ「あっそ、じゃあ行きましょみんな」 古泉「まさかあなたがそんな人だとは知りませんでした」 みくる「お肉おいしいですよ?」 長門「………」 キョン「なんだよみんなして、いいよ、いいよ、みんなで楽しめよ」 朝倉「遅いよ」 キョン「お前か……」 朝倉「そ。意外でしょ」 キョン「何の用だ?」 朝倉「あのね、ちょっとききたいことがあるの///。私とえっちしよ?」 キョン「おまえがポニーテールにしてくれるなら喜んでするよ」 朝倉「そう、嬉しい♪これでどう?」 キョン「…ああ、最高にかわいいよ」 朝倉「だが断る!」 ガラッ! 谷口「ぅいーすっ!wawawa忘れ物~、忘れ物~。・・うお!」 朝倉「何カンチガイしてんのマジきもい」 キョン「・・・ぐっ、・ハアハア。イテッ!」 朝倉「ほらほら、こんなんで泣いてんじゃないわよ。今日から、あなた私の奴隷ね」 キョン「はい、わかりました女王様…」 谷口「ぁ、ぁ…お、お邪魔しましたーー!」 朝倉「ふふ♪あいつは奴隷二号決定!」 国木田「谷口の野郎まだ忘れ物してんじゃねーか」 ガラガラガラ 朝倉「うふふっ・・」 キョン「ハァハァ・・・国木田?!」 朝倉「あら、見られちゃったのね、あなたは奴隷3号かな♪」 国木田「おう、じゃあ早速奉仕してくれや姉ちゃん」 朝倉「!?女王様に向かってなんて態度なの!」 国木田「おっせーな、これなら自分でコいてる方がマシだぜ」 朝倉「クッ・・・」 国木田「ホラホラ、あんたの奴隷も寂しがってるぜ」 国木田「男の鳴かせ方ってのはな・・・こうやるんだぜ!」 キョン「あぁぁっ!国木田っ!気持ちよすぎてばんじゃいしちゃうっ!」 朝倉「・・・・・・」 朝倉「遅いよ」 キョン「お前か……」 朝倉「そ。意外でしょ」 キョン「何の用だ?」 朝倉「あのね、ちょっとききたいことがあるの///。私とえっちしよ?」 キョン「いいのか?」 朝倉「あなたとしたいの、・んっ・クチュ・・ふぅん・・・チュ。ね?私処女なの、やさしくしてね?」 キョン「…ごめん、おれ今病気もってて、できないんだ」 ガラッ! 谷口「ぅいーすっ!wawawa忘れ物~、忘れ物~。・・うお!」 朝倉「…ッ……死ね!」ボコッ どかっバキ! キョン「・・・ぐっ、悪かったって。俺は朝比奈さんにうつされただけなんだって!ゔえっ」 朝倉「さっきのキスで、うつってたらどうすんのよ!?って何してんのよ!!」 谷口「あわわわ、お邪魔しました!」 朝倉「くっ、こんな世界つくりかえてやる!!」 「う~ん、そろそろみくるちゃんをいじるのも飽きてきたわね」 あのなぁ、ハルヒ。朝比奈さんはお前のおもちゃじゃないんだ。そんなにいじりたいんなら自分をいじればいい。 「そうだ、いいこと思いついた。キョン、あんた 女装しなさい。」 はぁ?何故俺がそんなことをせねばならんのk 「いいからとっととしなさい。私が仕方を教えてあげるから」 ちょwwwwなにをするftgyふじこlp;@:「 数分後 「おや、涼宮さん。彼がまだ来てないようですが。」 「キョンなら扉の向こう側にいるわよ。さ、キョン入って来なさい。」 えぇい、ままよ。どうにでもなれ!!! 俺は半ばやけくそに片足を文芸部室もといSOS団部室に踏み入れた――― 「あ、キョン。やっぱ入ってこなくていいわ」 ……… 朝倉「ねぇねぇ、キョン君。ジュース買ってきて♪」 キョン「え、でももう授業g…」 朝倉「買ってきて♪」 キョン「は、はい」 キョン「買ってきましたっ、どどうぞ」 朝倉「ふふっ、ご苦労さまっ」 キョン「あ、あのお金は…」 朝倉「谷口君みたいになりたいの?」 キョン「…いえ、すいませんでした」 谷口母「学校は行かないの?」 谷口「ほっといてくれ!!(学校恐い、学校恐い)」 自転車で~~ ハルヒ「こらキョン、もっと速く走りなさい」 キョン「無理言うな、二人も後ろに乗っけてんだぞ」 長門「……ごめんなさい、下りる」ドサッ ハルヒ「キャー!!キョン!有希が落ちた!!!」 キョン「何やってんだ長門ぉーー!」 長門「…重そうだったから」 キョン「バカやろぉ、おまえは重くなんかないよ。大丈夫か?」 長門「………平気」 ハルヒ「そうよ、キョンが下りればいいのよ!あんたは走って来なさい!」 キョン「ちょ、待ってくれ~~!!!」 ミクル「キモイ変態野郎」 キョン「ミクル……恐ろしい子!!」 中学を卒業する頃には、 あたしはもうそんなガキな夢をみることからも卒業して、この世の普通さにも慣れていた ───東中出身、涼宮ハルヒです。 これから一年間、よろしくお願いします あたしは大した考えもなく高校生になり、そいつと出会った 「───中出身、───です。 ただの人間には興味ない この中に、宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら、俺のところに来い、以上!」 ……これ笑うとこかしら? えらいさえない男がそこにいたわ ───結果、クラス全員からいじめられて4日で転校した 「うはwwwwwwwwwマジキメェwwwwwwwwwww」 キョン「今日金曜ロードショーでトトロがあるぜ!」 ハルヒ「 ゲド戦記 面白そうね」 みくる「観にいきたいです。」 長門「私も興味がある。」 古泉「じゃあ今から皆で観にいきましょう。」 キョン「・・・・・・。」
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放課後。 今日もSOS団の部室に足を運ぶ。すっかり日課と化してしまった俺の行動。 だが決して億劫なものではない。朝比奈さんの可愛らしいメイド姿を 拝めるだけでも、十分にその価値があるというものだ。 その朝比奈さんのお茶を運ぶ麗しい姿を想像しながら俺は部室の扉を開ける。 キョン「なんだ・・・まだ誰もいないのか。」 そこにはメイド姿の朝比奈さんもいなければ、ニヤケ面の古泉も、壊れたラジオのように やかましいハルヒの姿もなかった。いや、正確には誰もいないというのは誤りで、 部室の隅でパイプ椅子に腰掛け静かに本を読む長門の姿があった。まあこいつは部室の付属品のような 奴だからカウントしてもしなくても一緒だろう。 キョン「長門、他の連中は?」 長門「知らない」 それだけ言うと再びハードカバーに目を戻す長門。 キョン「そうか。」 長門が口数が少ないのはいつものことだし嘘を言うとも思えない。 おそらく他の連中は何か用があって遅れているのだろう。俺は手近なパイプ椅子を引き寄せるとそこに腰掛けた。 しばらくの沈黙。時たま長門がハードカバーをめくる音だけが部室に響く。 俺はしばらく部室の中を観察していたが、普段見慣れた部室をそうそう長く 観察していられるものでもなく、やがて俺の目は静かに本を読む長門の姿に止まった。 人間暇を持て余すとよからぬ事を考えつくものだ。このとき俺は長門に悪戯してみたい と思ったのだ。なぜそう思ったのかは俺にも分からない。 今もこうして感情を表に出すことなく本を読む長門の、 普段とは違った表情を見てみたいと思ったのだ。 長門でも動揺したり驚いたりすることがあるのだろうか。 きっと今は安心しきっているに違いない。ここで俺が意外な行動をとることによって 長門の反応を引き出そうという算段だ。 キョン「長門。」 長門「何?」 ややあって顔を上げこちらを覗う長門。俺はゆっくりと立ち上がり、長門に近づく。 その間もツヤのない黒いひとみがじっと俺の姿を捉えている。 俺は長門の目の前までくるとこう叫んだ。 キョン「お前はもう死んでいる!」 昔読んだ格闘漫画の主人公を頭に描きつつ構えをとる俺。 長門は微動だにすることなく尚も俺の顔を見つづけている。 右の拳を握り人差し指と中指だけ立て、長門の眉間に狙いを定める。もちろん、 本気で当てるつもりはない。適当なところで寸止めして長門の驚いた表情を 見てやろうというものだ。 俺はすぅーっと深く息を吸い込み、 「アタァッ!」 と気合の叫びとともに真っ直ぐに右拳の突きを長門の額に向けて放った! ・・・・はずだった。 一瞬なにが起こったのか分からなかった。 気が付くと俺の突きは空を切り、長門の体は瞬間的に俺の右側面すれすれのところに 入り込んでいた。ちょうど入身のような形で俺の突きをかわした長門は そのまま俺の背後に回り込む。一瞬の動作だ。 右拳を突き出し前のめりに体制を崩した俺の右半身がグンっと後ろに引き寄せられる。 長門が俺の左側頭部を左手でロックし、俺の右半身を後ろに引き倒そうとしているのだ。 抵抗する間もなく無様に床に倒れ込もうとする俺の体。 だが、長門はただで俺を転ばしてはくれなかった。 重心を失い右側頭部から床に倒れ込もうとする俺の首に長門の右腕がかかる。 その腕がいったん下に落ちかけた俺の顎を強引にカチ上げる。 俺の顔が天井を仰ぐ。一瞬俺の重心が浮いたのを長門は逃さなかった。 俺の首にかけた長門の右腕が真下に向かって振り下ろされる。 ただのラリアットとは違う。言うなれば垂直落下型のラリアットだ。 しかも俺の頭部の一点に長門の全体重がのしかかっている。 天井が遠のくと同時にゴンッ!と鈍い音がして俺の視界が揺れた。 目の前が真っ赤になり、急に意識が遠のく。 硬い床に後頭部を垂直に叩きつけられたのだ。おそらく声もでなかっただろう。 真っ赤な視界が微かに長門の輪郭を捉えながらフェードアウトしていく。 「ちょっと!キョン!なにこんなところで寝てんのよ!」 気が付くと俺の顔を覗き込むようにしてハルヒが文句を垂れていた。 ハルヒ「寝るのはいいけどせめて机で寝なさいよ!邪魔でしょうがないじゃない。」 俺はズキズキ痛む後頭部を手で抑えながらフラフラと立ち上がる。 そこには苦笑いを浮かべた朝比奈さんとニヤニヤした古泉もいた。 やれやれ、どうやらさっきのは誰にも見られてないみたいだな。 ハルヒ「ほらほら!みくるちゃんが着替えるんだからとっとと出てく!」 そうがなりたてるハルヒの声に背中を押されるようにして部室の外へと向かう。 扉を開け出て行く間際、ちょっと振り返り部室の奥へと目をやる。 そこにはいつもと変わりなく黙々とハードカバーを読みふける長門の姿があった。
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登録日:2023/05/09 Tue 00 39 26 更新日:2023/05/10 Wed 20 43 37NEW! 所要時間:約 6 分で読めます ▽タグ一覧 いじめられっ子 キャッチャー ダメ人間 ミラクルボール メガネ ライト 中学生 佐々木球次郎 劣等生 右翼手 捕手 東京エレファンツ 武蔵丸第三中学校 準主人公 真の主人公 眼鏡 落ちこぼれ でも、ボクは野球が好きなんだ!! 佐々木球次郎は、ながとしやすなりの漫画作品『ミラクルボール』の登場人物。事実上の準主人公で、物語の語り手役でもある。 【プロフィール】 血液型:A型 星座:うお座 好物:ハンバーグ 得意教科:なし 苦手教科:全て 守備位置: 右翼手→正捕手 趣味:フィギュア集め 好きなテレビ番組:野球中継・アニメ 好きな言葉:友情 将来の夢:プロ野球選手 【概要】 落ちこぼれが多い武蔵丸第三中学校に入学したばかりの中学1年生。同漫画の主人公・宮本不滅の相棒枠を担当する。 眼鏡を着用した容姿をしており、同年代と比較するとやや小柄な体型でもある。 人物像 人物としては学力も身体能力も幼少期の時点から既に人より大きく劣るという、率直に言えばダメダメ人間。 小学生の時点で簡単な問題が解けずに嘲笑され、中学生男子なのに金属バットすらまともに持てなかったという非力っぷりである。 結果として荒木を初めとする不良集団によるいじめの対象になり、学内でも低スペックは周囲でも認知されていた模様。 性格は誰に対しても常に敬語で話すという低姿勢だが、これは周囲に劣るスペック故に気弱な性格になったからとも言える。 泣き虫で非常に涙脆く、作品の世界観的に見下した相手にとにかく攻撃的な人間が多いこともあってよくへこたれて泣かされることが多かった。 友人がいなかったことから初期は人との距離感が分からないコミュ障の節があり、不滅をサインボールで釣って友人になるように持ち掛けたことで「物につられて近づいてくる奴は本当の友達じゃねーんじゃねーの?(意訳)」と嫌味を吐かれたこともあった。 そんな佐々木だが、プロ野球チームの東京エレファンツのスーパースターである松木からサインボールとアドバイスを貰ったことから、プロ野球への強い夢と希望を抱いていた。 当然物語開始当初の佐々木のスペックと性格では妄言でしかなかったのだが、不滅との出会いで努力を知ったことで確実に夢に進んでいった。 自分を受け入れてくれた野球部への恩から必死に野球部存続のために行動したり、野球部を馬鹿にする相手に対して必死に反論するなど、情に厚い一面や意外な行動力も秘めている。 松木の大ファンである一方、一軍と二軍を行ったり来たりでユーティリティープレイヤータイプという素人目には馬鹿にされがちな沢村隼人のプレイをしっかり評価しているなど、プロ野球の知識も強い模様。 野球の実力 上述したように運動神経がゼロのため、物語開始時点ではプロ野球選手の夢を持ちながらも野球をした経験すらなかった。 それでも荒木との決闘に備えて不滅とバッティング練習を猛特訓した結果、荒木の緩い球なら長打を打てる程度には打撃は改善した。 しかし、三振王と言われるなど打撃能力は他の部員よりも劣っていたようだが、作中終盤になると福本左京のナックルボールや練習での不滅のストレートを本塁打に出来るなど、打撃能力はかなり進化した。 武蔵丸第一中学校戦では尾崎の全力投球からヒットを打ち、尾崎にも「本気の球を打たれたのは初めて」と驚かれていた。 ポジションは当初はライト(右翼手)を担当していたが、本来の野球部の正捕手だった北別府猛が2年D組戦で捕手の続行が不可能になったことで捕手を担当。 キャッチャーミットを使わずに父親から貰ったグローブで捕手をするという無茶苦茶な手段に出ても不滅の全力投球の捕球に成功し、以後も正捕手として正式に定着する。 ところがそう簡単に物事は進まずに次の試合では捕球ミスをしまくって敗戦の危機に陥った事もあるが、特訓によって捕球能力は改善していった。 地区大会進出以降はリードのマニュアル本を作って一度対戦経験のある勝者の会の打撃の癖を分析するなど、リード面も熱心に取り組むようになった。その本をグラウンドに落として盗まれる大ポカをかますが その夢の先に… ネタバレ注意! 武蔵丸第一中学校との決勝戦では佐々木のバッティングでの奮闘も実らず、相手の理不尽な領域にも達したスーパープレイによって野球部は敗戦。 廃部の危機を迎えながらも唐突な存続決定に歓喜するも、不滅が自宅から出ていったことや仲間達の報告によって不滅の転校という犠牲によって成し遂げられた結果だったことを知る。 いくら野球部が続いても不滅がいなければ意味が無いとして必死に親友の捜索を進める佐々木は、絶望する中で偶然にも駅から街を出ていこうとする不滅の発見に成功。 切符を買うのも無視して不滅とホームで対面して戻るように訴えるが、いつかまた野球をやることを誓ったメッセージボールを投げる形で不滅は電車の陰に消えて立ち去って行った。 不滅が去った後も佐々木は野球を続け、荒木の卒業後は野球部のキャプテンに就任しながら特訓を続けた。 高校に進学した佐々木は地方大会で敗れる挫折も味わうが、かつての不滅のトレーニングも真似しながらプロ野球への夢を追い続ける。 そして時代は流れて2015年、大阪ジャガーズと東京エレファンツの試合は1-0でジャガーズがリードする最終回に代打で佐々木の名前が告げられる。 佐々木は2015年にドラフト4位で指名されて東京エレファンツに入団し、高卒1年目で小柄な体格ながらも鋭いバッティングが評価される選手となっていた。 マウンドで佐々木と対戦する相手は、新人ながらも今やジャガーズの大ストッパーに抜擢されていた不滅だった。 中学時代に同級生だった逸話を実況が語る中で久々の再会に互いがワクワクしながら、不滅が1球目を投じる場面で物語は終わる。 【主な関連人物】 宮本不滅 漫画の主人公で佐々木の慕う相棒。自分を助けてくれた不滅との出会いで佐々木の人生は変わるが、不滅を武蔵丸第三中学校に引き止めたのは佐々木なので不滅の野球人生も変えたと言える。 不滅は祖父の死後からは野球部敗北による転校までの間に佐々木の家に居住していたため、義理の兄弟のような関係性になっていた。 野球の面でも佐々木がポジションを変更したことにより、途中からはバッテリーとして共闘していた。 佐々木が何かしらで落ち込むことがあると、不滅が渇を入れて佐々木を励ますというのは物語のテンプレとも言える流れ。 しかし、実際には不滅も精神的に脆い部分がある(特に祖父関連になると豆腐メンタルと化す)ため、物語が進むとむしろ佐々木が血迷った不滅に渇を入れて正気に戻すというパターンも複数回あった。 そういう意味では一見すると導く者と導かれる者の関係でありながら、実際には完全に対等な相棒であり親友同士だったのである。他作品で例えるならばドラえもんとのび太の関係に近いのかもしれない。 荒木竜太 野球部のキャプテン。本編開始前から不良として取り巻きの北別府や福本と共に佐々木に嫌がらせをしていた。 廃部回避の目的である部員不足を解消するために佐々木の入部を許可した。 入部後は不滅の煽りもあって組まれた佐々木と対戦において対戦投手として佐々木を苦しめるが、わざと手を抜いて投球したことで佐々木に長打を打たれるという負けを選んだ(この事実は不滅以外は気が付いておらず、指摘された荒木も明言を避けている)。 決闘後は丸くなったことや元々入部前からいじめという形ではあるが数少ない佐々木に絡んでいた人物という関係もあってか、佐々木と会話する場面は多かった。ある意味、荒木は佐々木に変えられたとも言える。 新浦ひろみ 野球部の紅一点。佐々木はある騒動の際に自宅で入浴中の新浦を目撃するというラッキースケベを体験することになる。 水原あかね 武蔵丸第三中学校のマドンナ的女子中学生。佐々木とは小学校時代から面識があるようで周囲から馬鹿にされていた佐々木に対等に接して気にしてくれる人物であり、佐々木もあかねを相手にはデレていた。 と言ってもあかねが対人関係の維持を気にする風見鶏的な一面もあったため、女友達の野村栄子に友人なのか問われた際には渋々否定されてしまっている。 佐々木の想い人のような描写もあるが、上述したあかねの性格や掲載紙の風潮というメタ的な都合もあり、意外にも積極的に絡んでいなかったりする。 森静一 勝者の会の真リーダーであり、佐々木と同じ眼鏡キャラでありながらも産まれた瞬間から周囲を見下しながら勝ち続けてきたという対極として描かれている人物。 校内野球大会決勝戦の逆転を賭けた打席で対峙し、沢村親子を見下す森に対して怒りながらも佐々木は変化球に苦しめられるが、宮本の誘導もあって直球勝負に持ち込むことに成功。 打撃内容自体は内野フライに打ち取られるのだが、森の傲慢さと不注意が招いたことによる守備軽視によって外野へのヒットとなり、勝負に勝つのだった。 落合乱 武蔵丸第一中学校の野球部員で東京ゼブラスターズの特別入団テストに参加していた少年。 入団テストの中で佐々木の眼鏡を踏みつぶして破壊し、3次テストでは佐々木の投入を打って敗北に追い込んだ。 最終的な武蔵丸第一中学校との試合内容なども考えると、物語後半において佐々木を徹底的に打ち破ったというある意味天敵と化している。 【余談】 ミラクルボールの登場人物の苗字は全て有名プロ野球選手の苗字が利用されているため、佐々木の名前の由来は大洋ホエールズやメジャーリーグで活躍した佐々木主浩と考えられる。次郎という単語が入る名前や主人公の不滅の苗字が宮本武蔵とも被ることから察するに、佐々木小次郎も元ネタの可能性がある。 物語の語り手を担当しているが、口調が昔を回想するような言い回しであることから、ミラクルボールという作品自体が不滅との別れを体験した後の佐々木の回想録とも解釈できるかもしれない。 つ、追記・修正しなきゃ荒らされてクソ項目になっちゃうんだ……。 みんながんばってるんだ。ぼくもやらなきゃ!! △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 名前 コメント